topTOP インタビュー 20代の転職について、プロの転職エージェントに聞いてみた アドバンスフューチャー池田佑樹さん

20代の転職について、プロの転職エージェントに聞いてみた
 アドバンスフューチャー池田佑樹さん

インタビュー 2019.10.02

生き方や働き方を考える上で、「転職」は避けては通れない時代に突入しつつあります。
しかし、転職活動には、様々な不安や悩みがつきものです。

今回、記事を書いている私自身も26歳の時に、初めて転職活動を行いましたが、不安や悩みだらけでした。

そこで、「プロの転職エージェントに転職やキャリアについて聞いてみよう」と考え、転職エージェントをしている池田佑樹さんにお話をお伺いしました。
池田さんは、これまでに計1800人以上の転職希望者と面談してきました。そして、「メガネ転職コンサル」として、YouTubeでは、「転職・キャリア」に関しての情報を発信しています。 

「そもそも転職エージェントを使った方が良いのか?」

そんな話題から始まり、転職エージェントに見分け方、お薦めの使い方、面接でうまくいくコツなどを伺いしました。

転職エージェントに過度の期待はNG

経歴

「株式会社アドバンスフューチャー」で、取締役を務める。元々営業職に就いていたが、転職エージェントへ転身。6年ほど転職エージェントとして活動し、これまでに計1800人以上の面談をしてきた。エンタメ業界(映画/音楽/アニメ/放送)・食品業界が専門領域。Youtubeでは「メガネ転職コンサル」として、「転職」や「キャリア」に関しての情報を発信している。

―初めまして。転職活動中によくYouTubeを拝見しており、お話を聞きにきました。転職活動等々、たくさん聞かせてください。普段は転職エージェントとして活動されているとのことですが、転職エージェントって使った方がいいと思われますか?

そうですね。僕は使った方がいいと思いますよ。
ただ、使うにしても過度な期待はしない方がいいと思います。
転職エージェントを使ったら、凄く丁寧にやってくれると思われる方がいらっしゃるかもしれません。「転職なら任せてください」みたいな広告もありますし。

でも、必ずしも丁寧にやってくれるわけではありません。
転職エージェント経由だと難しいキャリアの方もいらっしゃいますし。

―いきなり厳しいこと言いますね…。

転職エージェントも慈善事業でやっているわけではありません。人材を採用したい会社は高いコンサルティング料を払って転職エージェントを利用しています。

だから、自分たちでは採用できない人材を転職エージェント経由で採用したいというのが大前提にあります。企業側としては年間で、100万円以上かかっているわけです。
だから、経験者とか綺麗なキャリアを持たれている方の方が、決まりやすいというのはありますよ。

 

―綺麗じゃないキャリアの人はどうしていったらいいんでしょうか…?

転職エージェントも使いながら、公募を自分で受ける方がいいです。
ただ、転職エージェントも捨てるべきではないとは思います。アドバイスが受けられますし、他の企業の面接対策が他の企業でも生かせるかもしれません。

YouTubeやブログなど、面接などの転職対策についての情報はたくさんあるので、情報収集しつつ、という感じですね。
僕のYouTubeチャンネルでも、面接対策などの情報を発信しているので、是非見てみてください(リンク)

 

―そもそも、転職エージェントはどんな存在なのでしょうか?

僕は「求人紹介をしてくれる人」だと思っています。
「転職をコンサルします」、「あなたのキャリアを的確にサポートします」と広告で言われるので、そういうイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
確かに、そういう面もありますが、メインは求人紹介です。

営利企業なので、企業側の目線で常に見なければいけません。
なので、転職エージェントは自分たちの企業・求人に合わせたコンサルティングになってしまうというデメリットがあります。

例えば、自分じゃ見つけられない非公開求人を紹介してもらい、「実際、その会社はどうなのか」など、直接聞けないようなことを転職エージェント経由で聞けば、角が立たずにその企業について知ることができます。
転職エージェントはそういう目線で利用した方が、いいと思います。
転職について全部任せる、丸投げにするのでなく、あくまで転職手段の一つとして考えるべきです。

転職について0から100までサポートしてくれることが当たり前と思って利用してしまうと恐らくギャップも生まれてしまいます。

あまり言いたくはありませんが、変なコンサルタントも実際に多く、よくわからないところに応募させられたりとかも聞きますよね。
だから、求人紹介をしてくれる人くらいで思った方が良いです。

「転職エージェントは3社利用するのがいい」 その理由とは…?

―転職エージェント会社ってかなりの数ありますよね。どれに登録をすればいいのか結構悩みました。池田さんはどこに登録するべきだと思われますか?

僕は3社使うべきだと思います。

1つは大手、あとは業界特化型と職種特化型をそれぞれ使うことが理想ですね。

特化型は専門的な知識を持ったコンサルが多いので、自分のやりたい方向性が見つかっているのであれば、僕は大手より特化型の転職エージェントがおすすめです。情報量が多く、質の高い提案や求人を紹介してもらえます。

ただ、デメリットとしては、紹介できる求人の母数が少ないところです。何も決まっておらず、求人をたくさん見たいという人は大手を使った方が良いでしょう。

3つ使えば、どちらのメリットも受け取れます

 

―会社の中でも転職エージェントに質の差があるという話をよく聞きます。良い転職エージェント、悪い転職エージェントの見分け方などは何かあるのでしょうか?

まあ、転職の相談に来られている方の話を聞いていない転職エージェントはレッドカードですよね。(笑)

例えば、30分とか1時間くらいかけて話をすると思いますが、意向などを聞いたうえで、「この求人はどうですか?」と全く的外れの求人を出されたら、それは話を聞いていませんよね。

 その的外れな求人を紹介した理由にちゃんと筋が通っていればいいと思います。ですが、意味も考えずに、転職候補者をただ企業に押し込もうとしている転職エージェントはダメですよね。

話を聞いているのか、提案は間違っていないのかは1つ見分ける指針になります。

 

―転職エージェントに関する悪評を結構聞いたことがあったので、初めて登録するときは不安でした。

大手になればなるほど、KPIで縛られています。

月に何人1次面接を入れて、年間何人が制約して、年間どれくらいの売り上げを上げるのか、決められた中でみんなやっています。

1人にそれだけ時間はかけられません。決まる人を優先してしまうというか、そういうビジネスモデルになってしまっているので、転職エージェントの悪評につながっているのかもしれませんね。

勿論、全員がノルマを優先しているわけではありません。転職希望者の方のことを考えて働かれている方も大勢います。

ただ、現実問題として、転職希望者の方を考えていない人がいるのも事実です。そういう方に騙されないためにも、転職エージェント会社を複数使うことで、転職エージェントの比較もできるので、是非3社くらいは使いましょう。

転職エージェントが語る 「転職の成功・失敗」と「面接の極意」

―転職の成功や失敗、それぞれ体験談がたくさんありますが、何が転職の成功と失敗を分けるのでしょうか?

転職した後に「転職してどうですか?」と質問すると、

  • 年収が上がった人
  • 自分の時間が取れるようになった人

のどちらかにあてはまる人が、転職に満足している割合が高いですね。データはなくて肌感覚ですが。

特に若手の人は、働きやすいところで働かれている方が、活き活きされていますね。

もう少しお話しするなら、「どうして転職したいのか」を自分自身でしっかり要因を把握しておくことが大切です。
その把握した要因を転職した先で解決できれば、良い転職になると思います。

 年収上げたいと思っている人が、年収はそんなに上がらないのに時間ばかりあるところに転職しても、「あれ?私、なんで転職したんだっけ?」となってしまいますね。逆もまた然りです。

 

当たり前のことを言っているかもしれませんが、これが把握できていない方が大勢います。やはり一人だけだとわからないので、転職エージェントに相談してほしいなと思います。

 

―池田さんは転職希望者からの相談をどのように受けているのですか?

 僕の場合は、特に20代の人に対して、「大学卒業後今の会社で何をやってきたのか」をまず全部ストーリーとして聞いて、「なぜ転職したいのか」を聞いていきます。

大切なのは、なぜ転職したいと思ったかに明確な答えがあるかどうかです。

ここがない人の場合は、深堀して色々と聞いて、方向性を確認します。

 

―明確な理由というのは、例えば、「上司との折り合いがつかないから」とかそういうのでもいいんですか?マイナスな理由はあんまりよくないと聞くのですが…。

 本当に世間で間違った話が出回っていますよね。

その理由でも問題ないですし、他のマイナスな理由でも問題ありません。

問題なのは、「面接でどう伝えるか」です。

言い方があって、「上司との反りも合わなくて、自分も色々解決しようとしたけど、これ以上、今の会社にいても成長できないと思ったから、転職活動しています」といった感じです。

 

言い方を変えていますが、事実は変えていません。

「こんなことがあった。だからこそ、今後はこういうのをやっていきたい」みたいにプラスアルファで話をすることが重要だと思っています。

 

―確かに、面接でそのまま話すと不満や愚痴のように聞こえてしまいますね。自分の非を認める姿勢が大切ということでしょうか?

 その通りですね。

「自分の力不足で今回はこういうことになってしまった。でも、次の転職先ではこうならないように、今回学んだことを踏まえてこういうことをしたいと思っています」と話せば、本音で語っているし、言われた側も腹落ちしますよね。嘘つく人と働きたくないですよね?これは正直そうな理由で好感を持てます。(笑)

 30代後半であんまりこういうこと言ってしまうと、ちょっとどうかなと思われますが、20代の人なら、「そんな全部うまくいかないよな」と多くの採用担当者は思っています。「駄目でした」で終わってしまってはいけません。「駄目でしたが、こういうところを学んで、どんな工夫しようと思っているのか」まで言えるようにしましょう。

 自分は経営者として転職エージェントの会社の役員やっていますが、最初は駄目な人だったとしても、素直にちゃんとやっていれば伸びると思っているので、こういう人を採用します。

 デメリットな話は転職エージェントにちゃんと話してほしいです。要はマイナスな理由をプラスな理由に変えて話せばいいだけです。

それすらない人もいるんですよ。そういう人はまず、「なんで転職したいと思っているのか」をちゃんと考えてみてほしいですね。

転職するタイミングは、今⁉

―「3年は働け」派と「ヤバい会社はすぐに辞めた方が良い」派の論争がありますが、池田さんはどちらがいいと思われますか?転職のプロはどう考えられているのか興味がありまして。

僕は早くやめた方が良いと思います。
いわゆるブラック企業に入ってしまったら、一番の理想は、働きながら転職活動して、転職先決まったら辞めるというパターンです。こうした方がいいと思います。

でも、実際問題として、そういう会社の人って、転職活動ができないくらい忙しかったり、追い込まれていたりします。
20代で、2019年夏の時点で言えば、僕は先に辞めてもいいと思います。

 

―それはどうしてですか?

今年の増税や来年の東京五輪で今後求人は減ってくると思っています。
今ならまだ求人は多いです。でも、求人が少ない状況で先に辞めてしまうのはリスクが高いと思います。
今はいい調子で来ているので、転職するなら今のうちだと考えています。

景気が悪くなれば、求人数が減るだけじゃなくて、質がいい求人も減ってしまいます。低賃金の質の悪い求人が増えます。

YouTubeで発信をしていると、コメントをよくもらいます。
それらを見ていると、本当に迷っている人ばかりだなと感じています。

迷われている方は、今後を見据えて求人票だけでも見てみるだけでもおすすめです。
転職を煽るわけではありませんが、今後を見据えて今から活動しておくことが大切ではないのでしょうか?

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