topTOP インタビュー 自己分析の専門家が語る「悩み」との向き合い方 Meee八木仁平さん(26歳)

自己分析の専門家が語る「悩み」との向き合い方
 Meee八木仁平さん(26歳)

インタビュー 2019.09.01

読了時間:約 5 分

「自分がやりたいことをやる」
「自己理解をしてキャリアを考える」

そんな言葉が盛んに言われるようになりました。しかし、「やりたいことや自分自身が、分からない」という20代の方は多いのではないでしょうか。

今回は「自己理解」についてメディアやSNSなどで発信し、今秋には自己理解に関する著書を出版される予定の八木さんにお話をお伺いしました。

「自己理解って大切なの?」
「自分を知るためにはどうしたらいい?」
など率直な疑問にお答えいただきました。

 

鬱一歩手前に。充実感のある生き方を模索

心理学に興味を持ったのは、自分自身が鬱になりかけたことがきっかけでした。

僕は大学在学中からブログを運営し、在学中に新卒ぐらいの額を稼ぐようになりました。当時は「金さえあれば幸せだ」と思っていたので、就職はせず「ブログで月100万円稼ぐ」ことを目標に運営を続けていました。

大学卒業後、2年ほどかけてその目標を達成しましたが、ある日、目の前が灰色のように感じるようになってしまいました。恐らく、鬱の一歩手前のような状況になっていたのでしょう。

そこから「自分が本当に、毎日充実感を得られるような生き方って何だろう?」と心理学を学び始めました。

その心理学が結構面白くて、もっと多くの人に伝えたいと思いました。僕自身が面白いものを見つけると、人に教えたくなる性格をしていることもあり、ブログやTwitterで、自己理解についての発信を始めるようになりました。

今振り返ってみると、昔は自分の働き方・価値観からずれていましたね。僕は「正直に生きたい」欲が強いのに、そこからずれて、「お金のためだしブログを書こう」と興味ない記事を書いていて、自分の内側に嘘をついていました。

自分に嘘をついていたら、それは幸せになれるはずがありませんよね。

 

幸せな働き方=「興味・才能・価値観」の3つを満たす

経歴
大学時代から人気ブロガーとして活躍。月100万稼ぐも、鬱一歩手前になり、心理学を勉強し始める。
自己理解の必要性を痛感し、「自分コンパス」という自己理解についてのメディアを運営している。2017年に、株式会社Meeeを設立。現在は「自己理解」の専門家としてコンサルティング・講演・メディア発信など活躍の場を広げている。

自分にとっての幸せな働き方・生き方というのは、やはり自分に正直な状態だと思います。

正直というのは「好きなこと」「得意なこと」「大事にしたいこと」の3つが満たせている状態です。それぞれ「興味」「才能」「価値観」と言い換えられるかもしれません。

「興味」がないことをやっていても面白くないですし、仕事も興味あることをやりたいですよね。
「才能」は得意なことやっている方が、「俺これはできるな」と自己肯定感が上がります。
「価値観」については、例えば、「家族を大切にしたい」と思っているのに、残業ばかりの日々だと恐らく何のために働いているか分からなくなるでしょう。

以上の3つを明確にして、それらが満たせていると幸せになれると考えています。もしかしたら、これらを満たすことが幸せとは言えない場合があるかもしれません。しかし、少なくとも自分にとっての幸せな働き方はできるかと思います。

仕事や働き方への不満を持つ人に、最初におすすめしているのは、具体的に何が今の仕事で不満なのかを、「興味」「才能」「価値観」で大きく分けて、自分はどこに満足していないのかを明確にすることです。

いきなり会社を辞めても、お金がない状態だと人間はまともに仕事を探したり、働いたりできなくなってしまいます。一回冷静に分析してみるというのが大切です。分析して満たせていないところが、まずどの領域なのか把握して、その上で解決策を考えていきます。

例えば、「興味」の部分で不満があるなら、興味がある部署に異動させてもらうとか、「価値観」の部分で不満なら残業を減らしてみるとかですね。

自分の中の選択基準がないから悩み・迷う

若い人の間で、「自分がやりたいことが分からない」「この先どうしたらいいのか」と迷いや悩みを持つ人が増えています。

迷いというのは「選択肢」と「選択基準」が曖昧な時に生まれます。

例えば、何を食べようかと決めるときに、選択肢がたくさんあると迷いますよね。ご飯なのかパンなのか、麺類なのか…。選択基準がないと、さらに迷ってしまい決めることができません。

SNSの普及で、生き方や働き方においても、色々な選択肢が見え過ぎるようになりました。そして、自分の中に選択基準がないから数多くの選択肢の中から選ぶことができず迷ってしまっています。

だから、自己理解をして選択基準を明確にする、つまり選択肢の中から自分がやりたいと思えることを選ぶ力を磨くことが大切です。

先ほどお話した「興味」「才能」「価値観」はまさに選択基準です。自己理解をすれば、大抵この3つが明確になります。

ただ、勘違いしてほしくないのは、自己理解は魔法の道具ではなく、それをやるから悩みを解決できるわけではありません。いうなれば、「自分についての仮説」です。

 

例えば、「自分はこれが得意かも?」「こうやって生きたいのかも?」と仮説を立てます。それは行動とセットになっていなければ、妄想になっています。検証しなければ仮説が正しいかどうか分からないですから。

悩みを解決する第一歩として自己理解を使い、それを実際に行動して検証してみるというサイクルを回していくことが正しい使い方です。自己理解は色々な悩みに効く手法だと僕は考えています。生き方や働き方で悩んでいるのなら、ぜひ一度挑戦してみてください。

その際、僕が主催しているオンラインのプログラムでもいいですし、自分で勉強してみてもいいと思います。

 

自己理解は悩みへの処方箋であり、可能性を伸ばすことにもつながる

自己理解は悩みへの処方箋でもあり、可能性を伸ばすことにもつながります。僕自身、自分のことを理解して、可能性を伸ばしていきました。初めて自分自身で自己理解をした際に、僕は人間の内面についての理解を深める作業が好きだと気付きました。

「自分だけではなく、他人への自己理解を深めていく作業も好きなのではないか?」という仮説を立て、他の人と一対一で会って悩み相談をするようにしていたのですが、全然楽しくなかったんですよ。笑

それでまた改めて自己理解をし直すと、そもそも人と会って一対一で話すことが好きではなく、自己理解で学んだことを発信したかったのだと気づきました。

その後、発信するだけだとダメだとふと感じ、また自己理解をし直しました。発信するだけじゃなく、「人に大きな影響を与えたい」という部分があることに気づき、自己理解のプログラムを作るようになりました。

このような形で僕自身をアップデートして、可能性を伸ばしてきました。これはきっと皆さんもできるはずです。

そんな思いを、社名の「Meee」という部分に入れていて、「Me」(私)の可能性を伸ばすという意味を込めて名付けています。

 

「一億総自分探し時代」の到来

現代では、必要であるにもかかわらず「自己分析・自己理解」への理解が圧倒的に不足しています。

何故必要かと言うと、社会の変化が早くなっているからです。

僕らの親世代であれば、終身雇用があって、一つの会社に入っておけばそのまま生きられる時代でした。生きている間、就職前にちょっと自己分析すれば、それで大丈夫でした。会社が安定しているから不安定ではない、揺るがない状態でした。

しかし、現代では、会社の寿命がかなり短くなっていて、社会の変化もかなり速くなっています。
そんな時代に社会の変化や需要に合わせようと、社会や会社に軸足を置いてしまうと不安定すぎて、軸がない状態なってしまいます。

だから、みんな不安になり、自分の中に軸足を戻していかないとまずいことに気づいているのではないでしょうか。だから、これまでとは違い、自己分析が必要になってきています。僕も、「お金を稼げる」という社会の基準で生きていたら、不安定で幸せにはなれなかったでしょう。自分中心に生きるというのが、生きていく中で、これからみんな必要になってきます。

それは、「一億総自分探し時代」がやってきているといえるかもしれません今後、この流れはより加速して、もっと速く変化していくでしょう。

オン・オフラインの両方で、コミュニティが最近流行していますが、自分が不安定だから、拠り所としてコミュニティを求めているのでしょう。ただ、コミュニティに拠ったとしても、仲間内での建前は必要ですし、結局自分のことを偽った「コミュニティの中の自分」となってしまう恐れがあります。

「この先が不安」「どうしたらいいのだろう」と悩みを抱えているのなら、社会を知ろうとする前に、自分を知った方がずっといいと思っています。何が流行っているか、何が必要かは社会の中でどんどん変化していきます。自分は変わるかもしれませんが、そんなに早く変わりません。だから自分の中に軸足を持っておくことをおすすめします。

いつまでもやりたいことを探している場合ではありません。早く自分を知り、行動に移していきましょう。

pagetop