転職面接のマナーをチェック!つい忘れがちな対策も紹介します
転職の面接で第一印象を決定づけるのがマナーです。
「社会人としてマナーを守ることは当然」と面接官は思っているため、マナーが少しでも守られていないとマイナス評価になる可能性があります。
どんなに優秀でも、どんなに実績があっても、マナーができなくて落とされるのはもったいないですよね。
そこで今回は、転職エージェントで多くの転職者を見てきた経験をもとに、転職の面接で必ず守りたいマナーを紹介します!
つい忘れがちなマナーも紹介しているので、面接に行く前にチェックしてみてください。
目次
面接官がマナーを重視する2つの理由
具体的な面接マナーを紹介する前に、そもそも面接官がなぜマナーを重視するのか、その理由から解説します。
転職者のマナーを見ることで以下の2つを確認しています。
- 顧客の前に出すことができるか
- 自分を客観視できているか
それぞれ、説明します。
①顧客の前に出すことができるか
転職者のマナーを面接官が重視する理由のひとつが、顧客の前に出すことができる人物か確認するためです。
たとえば営業だと、顧客のところに行くときは「会社の看板」を背負っていくことになります。
つまり、マナーがしっかりしていないと、「会社の看板」を汚すことになってしまうんですね。
中途採用では即戦力が求められていることからも、転職してすぐに顧客のもとに行くことは少なくありません。
そのためマナーがしっかりしていれば、「顧客の前にすぐに出すことができる人物」として評価されます。
②自分を客観視できているか
面接官がマナーを重視する理由の2つめが、自分を客観視できている人物か確認するためです。
転職して環境が変われば、そこで求められるマナーも異なってきます。
たとえば、社員の平均年齢が高い会社に転職した場合、カジュアルな服装よりも、しっかりとしたスーツスタイルが社内で好まれることもあるでしょう。
他人からどう見られているかを踏まえ、環境に合わせた適切なマナーを守れることは社会人としての基本です。
そのため面接では、自社の雰囲気に相応しいマナーが理解できている人物か、という点が確認されています。
転職エージェントの面談の場も重要!
ちなみに私は、転職エージェントで転職者のサポートをしてきましたが、転職相談に来られる方で「マナーがしっかりしているな」と思った方は、希望の会社にほとんど転職していきました。
彼らは、初対面の人と会うときの印象を日ごろから意識しています。
そのため、面接でも正しいマナーを自然と行えるんですね。
マナーは、一朝一夕で身につきません。
日ごろからの心掛けが大切だといえるでしょう。
転職面接におけるマナー【面接準備編】
転職の面接のマナーを、「面接準備編」「面接当日編」「面接部屋編」の3つに分けて紹介します。
まず、「面接準備編」で気をつけたいマナーは、以下の2つです。
【面談準備編】のマナー2つ
- 服装
- 髪型
それぞれ、解説します。
面接準備編マナー①服装
面接に行く前の準備として、身につけていくものに気を遣うのはマナーの大前提です。
男性と女性に分けて面接の服装マナーをお伝えします。
男性の面接における服装マナー
男性のスーツは、真っ黒を避けましょう。
濃いネイビーのような色合いのスーツだと、圧迫感を面接官に与えないのでおすすめです。
パンツにプレスラインがあるかもポイント。
面接前にクリーニングに出すことは必須ですね。
ちなみにシャツは、ボタンダウンを避けましょう。
カジュアルな印象を与えすぎてしまうため、面接の場に相応しいとはいえません。
清潔感のあるホワイトのシャツに、ブルー系のネクタイを合わせると、誠実で爽やかな印象を与えられますよ。
【男性】服装マナー | OK | NG |
---|---|---|
スーツ | 濃いネイビー | 真っ黒 |
シャツ |
レギュラーカラー or ワイドカラー |
ボタンダウン |
女性の面接における服装マナー
女性のスーツは、スカートタイプがおすすめ。
気品と清潔感を印象付けることができます。
ちなみにスカートの丈は、ひざが少し隠れるくらいが理想です。
着席したときに足が露出しないように注意しましょう。
インナーは、白シャツが無難です。
カットソーでも大丈夫ですが、固い雰囲気のメーカーや老舗企業などでは敬遠される可能性もあります。
また、ピアスやネックレスは外しましょう。
メイクは、濃すぎないことが理想とされています。
あくまで自然体でいることを心がけましょう。
【女性】服装マナー | OK | NG |
---|---|---|
スーツ | スカートタイプ(膝丈) | 着席時に膝が見える |
シャツ | 白シャツ | カットソー(固い雰囲気の会社の場合) |
面接準備編マナー②髪型
面接では、髪型も重要なマナーのひとつ。
男性と女性に分けて、面接に相応しい髪型を紹介します。
男性の髪型マナー
男性の髪型の基本は、ショートスタイル。
おでこを出すと、清潔感とフレッシュな印象を与えることができます。
髪が短くないひとも、前髪は流すようにしましょう。
意外と後ろ姿も見られているので、襟足もすっきりしておきたいですね。
また、ワックスやジェルでがちがちに固めていくと、圧迫感を与えてしまうことも。
ワックスが乾いて白くなると、印象も良くありません。
面接の時間だけ崩れないような、適度な量をつけるようにしましょう。
女性の髪形マナー
女性の髪型は、体型とのバランスを見て決めるのがポイント。
小柄な方だと、髪をまとめてしまうと華奢な印象になってしまうことも。
セミロング程度であれば、そのまま下ろしてしまっても構いません。
一方で背丈のある方は、髪を下ろすと少し圧迫感を与えてしまうことがあります。
バレッタなどでまとめると、すっきりした印象を与えることができます。
髪色は、ダークブラウンなどがおすすめですね。
黒だと思い印象を与えてしまうため、明るすぎない程度のカラーが好まれます。
転職面接におけるマナー【面接当日編】
続いては、面接当日に気をつけたいマナーを紹介します。
以下の2シーンで注意しましょう。
【面談当日編】のマナー2つ
- 受付
- 待合
それぞれ、説明します。
面接当日編マナー①受付
面接をおこなう会場に着いて、はじめに気をつけたいのが受付のマナーです。
会社によっては、受付を人事の社員がおこなっていて、受付のマナーが評価の対象になっていることもあります。
気を抜かず、丁寧な受け答えをするようにしましょう。
自己紹介で第一印象が決まる!
受付をするときは、面接に来たことをはっきりと伝えるようにしましょう。
以下のように伝えることがおすすめです。
お世話になっております。
本日、18:30より面接のお時間を頂戴しております◯◯と申します。
●●様宛にお伺いしました。
宜しくお願い申し上げます。
自分の名前をしっかり名乗り、簡潔に要件を伝えます。
ハキハキと話すことで、好印象を与えることができます。
面接開始の15分前には到着する
面接場所には、15分前には到着しているようにしましょう。
もし遅れそうな場合は、担当者に必ず電話してください。
面接に遅刻することは何があっても避けたいことですが、電車の人身事故など、想定外のことが起こる可能性もあります。
もし1分でも遅れそうな場合は、メールではなく、電話で遅れる旨を伝えましょう。
そのうえで、いつまでには到着しそうかをしっかり伝えてください。
過度に慌てずに事情を丁寧に説明すれば、面接官からの印象を下げずに済みます。
面接当日編マナー②待合
受付が終わり、面接までのあいだ、別室で待たされることもあります。
待合だからとリラックスし過ぎるのはNG。
どこから見られているかわかりません。
緊張感は失わないようにしましょう。
携帯電話はOFF
待合では、携帯電話に触るのは控えましょう。
電源がOFFになっているかを確認することも忘れずに。
ちなみに、社用携帯を持ち歩いている方は、社用携帯の電源もOFFにすることも忘れないようにしましょう。
下座に座る
待合部屋では、下座に座りましょう。
下座は、部屋の入り口から最も近い位置にある椅子のことです。
普段は意識できているかもしれませんが、面接直前の緊張のなかで、ついマナー違反をしてしまうことも。
まずは落ち着いて、ひとつひとつの動作がマナー違反になっていないか、慎重に確認しつつ行動するようにしましょう。
転職面接におけるマナー【面接部屋編】
面接部屋で気をつけたいマナーを、以下の3つに分けて紹介します。
【面談部屋編】のマナー2つ
- 入室
- 面接中
- 退室
それぞれ、説明します。
面接部屋編マナー①入室
まずは、面接部屋に入るときのマナーからです。
特に面接が就職活動以来という方は、これからお伝えすることを改めて意識するようにしてください。
ノックは3回
面接部屋に入るときに、ドアをノックする回数は3回です。
緊張で少なくなったり、多くなったりしても大きな問題はありませんが、3回が常識ということは押さえておきましょう。
また、部屋に入ったら両手でドアを閉めてください。
そして、ドアの前で一礼します。
「本日は宜しくお願いいたします」と面接官の目を見て話すと、好印象を与えられますよ。
カバンは椅子のとなりに立てて置く
椅子に通されたら、椅子の前でも一礼をしましょう。
くれぐれも、「どうぞお座りください」と言われるまでは椅子に座らないようにしてください。
ちなみに、カバンは椅子のとなりに立てて置きましょう。
冬場でコートを持っているときは、背もたれにかけるのがマナーです。
面接部屋編マナー②面接中
面接中は、話に集中するのが基本です。
しかし、最低限のマナーは意識するようにしましょう。
貧乏ゆすりに注意
面接で多いのが、体を揺すって話してしまったり、貧乏ゆすりをしてしまうことです。
緊張から、自分自身も気づかないことがあるので、注意が必要です。
もし面接中のマナーが気になる方で、転職エージェントを利用している場合は、模擬面接の機会を用意してもらうのもひとつの手です。
私自身、転職をしたときは転職エージェントの担当者に模擬面接をしてもらいました。
そこで、ジェスチャーが多い、早口といったことを指摘され、自分では気づかないことだったので非常に有益だったことを覚えています。
一方的に話し過ぎない
面接では、一方的に話し過ぎないこともマナーのひとつです。
面接官は転職者のことを知りたいので、質問をたくさん用意しています。
しかし、転職者が一方的に話し続けてしまうと、質問ができません。
ポイントは、会話のキャッボールを意識すること。
話は、長くても2分以内に収めることを意識しましょう。
名刺は出さなくてOK
ちなみに、転職の面接では名刺は出さなくて大丈夫です。
現職の会社の人間として面接に来ているわけではないからですね。
プロフィールや、現職の会社名などは履歴書に書いているので、わざわざ名刺を出す必要はありません。
面接部屋編マナー③退室
面接が終わり、ほっとするかもしれませんが、まだ面接は終わっていません。
部屋を出るとき、また面接会場を出るときも注意が必要です。
面接の御礼を伝える
面接が終わったら、「本日は貴重なお時間を頂戴しまして、ありがとうございました」と面接の御礼を伝えるようにしましょう。
良い印象を最後に与えることができ、誠実なイメージも与えることができます。
エレベーターは閉まるまで深くお辞儀
面接官がお見送りでエレベーター前まで来てくれる会社も多いです。
エレベーターが開いたら、まずは面接官に向き直って改めて面接の御礼を伝えましょう。
そして、ドアが閉まるまで深くお辞儀をしてください。
最後の最後まで丁寧な姿勢を貫くことが、転職の面接では大切です。
面接官はこんなとこも見ている!面接で忘れがちな3つのマナー
面接の基本的なマナーを紹介してきましたが、ここからは面接で忘れがちなマナーを3つ紹介します。
面接で忘れがちな3つのマナー
- 仕事終わりの面接ではヒゲに注意!
- 面接前に間食した場合は歯磨きを!
- トイレでもリラックスはNG!ハンカチを持参しよう
面接官は、意外なところも見ています。
気を抜かず、これから紹介することに注意して面接に臨むようにしましょう。
①仕事終わりの面接ではヒゲに注意!
男性の場合、面接前にヒゲを剃っておきたいですね。
多くの場合、面接は平日の仕事終わり、18:30ごろに設定されることが多いです。
そのため、朝に剃ったヒゲがちょうど伸びてくる時間帯ですよね。
無精ヒゲのまま面接に臨むと、印象はよくありません。
簡易な電動シェーバーなどを持っていると便利ですね。
ない場合は、コンビニでT字のヒゲ剃りが売っていることもあります。
面接前にヒゲのチェックをすることは忘れないようにしましょう。
②面接前に間食した場合は歯磨きを!
面接中にお腹の音が鳴るのがイヤで、間食をとる人もいるかと思います。
そこで気をつけたいのが、口臭や歯の間につまった食べかすです。
どんなに身なりを整えても、口の周りが汚いとそれだけで印象は悪くなってしまいます。
間食をとる場合は、歯磨きをしたり、口内スプレーを使って口臭をケアするなど、必ず対策するようにしましょう。
③トイレでもリラックスはNG!ハンカチを持参しよう
面接会場に着いてトイレを借りる場合もあるでしょう。
そのときに気をつけたいのが、手を洗うときにしっかりハンカチを使うことです。
トイレには、面接官や、人事担当者がいるかもしれません。
手を濡らしたままトイレを出る姿を見られてしまうと印象を下げてしまうことも……。
転職ではありませんが、就活で気をつけたいマナーとしても「トイレではハンカチをしっかり使う」ということは注意喚起されています。
【ビジネスマナー】
お手洗いでは誰が見ているか分かりません。
もしかしたらあなたの面接官が見てるかも?
必ずハンカチを持ち歩いて
手を洗ったあとは必ずハンカチで拭きましょう!
— 就活コンサルタント ほんだ (@syuukatujapan) November 2, 2019
転職面接のマナーは一朝一夕に身につかない!
転職では、マナーが評価の対象となっていると言っても過言ではありません。
せっかく良い経験をしてきているのに、マナーが伴っていなくて評価を下げることはとてももったいないことです。
また、いきなり面接でマナーに気をつけようと思ってもなかなかうまくいきません。
ぎこちなくなってしまったり、不自然な印象を面接官に与えてしまったりしてしまうんですね。
そのため、日ごろの仕事のなかや日常生活のなかで、マナーへの意識を高めておくことが大切といえるでしょう。
今回紹介したマナーをしっかりと押さえ、マナーにおいて減点されることのないように注意したいですね。