転職エージェントの非公開求人はブラック?非公開理由とメリットも
転職エージェントを利用した方はご存知かと思いますが、保有する求人の多くは企業名などの情報を伏せた非公開求人です。
たとえば、大手転職エージェントであるマイナビエージェントでは、取り扱う求人のうち約80%が非公開求人となっています。
詳細のわからない非公開求人を見る中で、
「なぜ非公開なの?」
「ひょっとして後ろめたい理由があるんじゃ?」
「もしかして……ブラック企業?」
など、不安に思ったことはありませんか?
転職エージェントの非公開求人は、本当にブラックなのでしょうか。
実際の声も交えながら、非公開な理由や、非公開求人に応募するメリット・デメリットを解説します!
目次
転職エージェントの非公開求人は、ブラックだからではない
「転職エージェントが紹介してくる非公開求人は、ブラック求人なのでは?」と、心配に思う方は、決してあなただけではありません。
Twitterでも、次のような声が上がっています。
リクナビからスカウトメールみたいなんきて、非公開求人とかいうきな臭い内容なのだが、、、
怖い怖い— だいぽん (@shootingstar_jr) April 4, 2018
非公開求人(ブラックすぎて公開できない)
じゃねーのかこれ。— 鰹 (@msz_011) May 8, 2017
転職サイトで非公開求人って怖いんだけど大丈夫なのかな?破格の条件だけど施設名ないから検索かけれない
— 綟川 朱怡(もじかわ すい) (@sui83486546) February 20, 2018
しかし、ご安心ください。
実際は非公開だからブラックというわけではありません!
転職エージェントの求人が非公開な2つの理由
後ろめたい理由があるから非公開にしているわけではなく、会社名や詳細が非公開なのには、企業にとって合理的な理由があります。
その理由は、主に次の2つです。
なぜ非公開求人?
- 戦略に関わる求人であるため、他社に動向を知られたくないから
- 求人の応募殺到を避けたいから
1つずつ非公開な理由を確認していきましょう。
理由①戦略に関わる求人であるため、他社に動向を知られたくないから
求人情報が非公開な理由の1つは、企業の経営戦略に大きく関わる求人であるため、他社などの外部に情報を知られたくないからです。
たとえば、顧客を驚かせるような革新的な新商品の開発や、競合他社を大きく出し抜くような新規事業の立ち上げなどのプロジェクトがあったとします。
そんなとき、このプロジェクトの求人募集を公開したらどうなるでしょうか。動向が社外に筒抜けになってしまいます。
また、新規プロジェクトの立ち上げ以外にも、求人を公開したくないケースがあります。
たとえば、会社の経営陣など、エグゼクティブ層の募集。
求人を公開してしまうと、競合に動向が知られる以外にも、株主や取引先・顧客や社員に知られ、余計な不安を与えてしまうという悪影響が懸念されます。
両方のケースで共通なのは、「内緒で人を採用したい」ということ。
こんな場合に、非公開求人が行われるのです。
理由②求人の応募殺到を避けたいから
有名企業や人気企業などが、求人応募の殺到を避けるために、非公開で求人するケースもあります。
なぜ求人応募の殺到を避けたいのでしょうか。
採用活動には、電話応対や書類選考、面接の実施など、たくさんのマンパワーが必要です。
何百人、何千人と、募集人数よりも大幅に多くの人が殺到するようでは他の業務に支障が出ますし、採用活動にかかる人件費も莫大なものになってしまいます。
こういった応募者の殺到を回避するためには、あえて非公開求人として募集をすることが有効です。
そうすることで、転職エージェント側に、マッチング精度の高い人材のみを抽出してもらい、選考に進んでもらう。
効率的に採用活動を行うために、あえて非公開求人を出す会社もあるのです。
転職エージェントが扱う非公開求人のメリット・デメリット
転職エージェントが求人情報を非公開で出すのには、理由があることをご理解いただけたでしょうか。。
「ハイクラスの可能性がある」「人気企業である」ということから、求職者にとって非公開求人はブラック求人ではなく、逆に大きなチャンスがある求人であるといえるのです。
非公開求人に応募する上でのメリット・デメリットは以下のとおりです。
非公開求人に応募する4つのメリット
非公開求人には、主に4つのメリットがあります。
非公開求人に応募する4つのメリット
- ミスマッチが避けられる
- 求人数が豊富
- 大手企業の求人もある
- エグゼクティブ・ハイクラス求人もある
メリット①ミスマッチが避けられる
転職エージェントは、ただやみくもにあなたに求人を紹介するわけではありません。
あなたのスキルやキャリア、人柄などを理解した上で、おすすめの求人を紹介してくれます。
その求人は、「あなたにはこの仕事がマッチしそうだし、企業もあなたを採用したいと思ってくれるはずだ」というレベルのもの。
転職先の会社選びにプロの視点が加わりますので、単純に求人広告を見て応募するよりも、ミスマッチのリスクを低く抑えられます。
メリット②求人数が豊富
冒頭でも述べましたが、転職エージェントが持つ全求人の約80%が非公開求人です。
つまり、転職エージェントに登録すれば、公開求人よりも非常に豊富な数の求人に触れることができます。
たとえば、2019年10月時点でリクルートエージェントの非公開求人は、163,928件。
公開されている求人の中にピンとくるものがなくても、非公開求人の中に、あなたにふさわしい次のキャリアが眠っているかもしれませんよ。
メリット③人気企業の求人が紛れている
前述の通り、応募が殺到するのをきらい、あえて求人を非公開にしている人気企業もあります。
大手企業や有名企業で働くことに興味がある人にも、非公開求人はオススメですよ。
メリット④エグゼクティブ・ハイクラス求人は多くが非公開
企業の経営に大きく関わるような経営層・エグゼクティブ層の求人や、高度なスキルと経験が必要とされるハイクラス求人は、非公開求人として紹介されるものが多いです。
経営に関わりたい方や、より大きな仕事に取り組みたい方は特に、非公開求人を紹介してもらうと良いでしょう。
たとえば、マイナビ転職エージェントサーチでは、次のような求人が社名非公開で取り扱われています。(2019年10月時点)
(引用:https://mynavi.agentsearch.jp/executive/jobDetail/?jobId=31692077)
証券会社の事業部長に関する求人であり、初年度の想定年収が2,000~3,000万円です。
このようなハイクラス求人も揃えており、経験やスキルの面で要件を満たしている必要はありますが、より高年収を目指す人達にもおすすめですよ。
非公開求人が持つ2つのデメリット
一方、扱われる求人に特徴があるため、非公開求人への応募に向かない人もいます。
デメリットは以下のとおりです。
非公開求人が持つ2つのデメリット
- 未経験者や第二新卒には不向き
- 転職エージェントの担当者がイマイチだとミスマッチが起きうる
デメリット①未経験者や第二新卒には不向き
非公開求人は、未経験者や第二新卒として転職したい人には不向きかもしれません。
なぜなら、これまでのキャリアを活かし、即戦力としての活躍が期待される求人が多いからです。
エグゼクティブ層の求人ではマネジメント経験が必要ですし、ハイクラス求人では専門分野で活躍してきた経験と実績が求められます。
未経験でもできる仕事をお探しの方や、第二新卒として転職したい人は、転職エージェントへの相談と並行し、転職サイトなどで「未経験可」「第二新卒歓迎」といった求人を探すこともオススメですよ。
デメリット②転職エージェントの担当者がイマイチだとミスマッチが起きうる
非公開求人の最大の弱点は、求人を自分で選べないこと。
転職エージェントの担当者があなたに紹介する求人を選びます。
したがって、あなたにマッチする求人を紹介してもらえるかどうかは、転職エージェントの担当者の力量に左右されてしまうんです。
そのため、相性の良くない担当者にあたってしまうと、思うように転職活動が進まない可能性も。
転職サイトには必ず非公開求人って言って、登録しないと出会えない求人を各社持っているんだけど
使えないコンサルタントが担当だと、ミスマッチな求人出してくるから非公開求人のメリットこっちには全くない。
だから、こっちも情報引き出すために試行錯誤が必要なんす
転職を成功させるために
— よー@看護師×働き方 (@tensyoku_nurse) August 13, 2019
また、こうしたミスマッチは、あなたが転職エージェントに登録している職務経歴の情報があまり具体的でないことが原因で起こってしまうこともあります。
転職エージェントのマイページなどで登録情報を見直してみて、詳しく書ける部分はより具体的に書きなおしてみてください。
もちろん、エージェントとの相性というものもあるので、「なんだかウマが合わない」「ピンとくる求人を紹介してくれないな……」と思ったら、担当変更も検討してみてくださいね。
転職エージェントの非公開求人にはこんなものも!求人例を紹介
では、転職エージェントの非公開求人には、具体的にどのようなものがあるのでしょうか?
例として、次の3つの非公開求人を紹介します。
非公開求人の3つの例
- 機械学習、人工知能など機械知能化分野の研究開発
- バイオベンチャーの事業戦略担当者
- メディアプランナー
例①機械学習、人工知能など機械知能化分野の研究開発
【出典】求人検索結果一覧:求人・転職はマイナビ転職エージェントサーチ
現在のビジネスシーンにおける大きなトレンド、機械学習やAIの専門家を募集する求人です。
業務内容や大まかな勤務地などは記載がありますが、詳細は非公開となっています。
例②バイオベンチャーの事業戦略担当者
【出典】求人検索結果一覧:ハイクラス・エグゼクティブ求人:マイナビ転職エージェントサーチ
再生医療という大きなビジネスチャンスに挑戦する事業戦略担当者を募集しています。
やはり勤務地や勤務時間、各種手当などの大まかな情報以外は非公開となっています。
例③メディアプランナー
【出典】転職ならtype-ひとつ上を目指す人のキャリア転職サイト
モバイル広告やメディア運用を扱う求人です。
3年以上の社会人経験と基本的なOfficeスキルがあれば、未経験でも可の求人となっています。
しかし、歓迎される経験、スキルとしては「広告業界、IT業界での実務経験」「モバイル広告のプランニング経験」「マネジメント経験」などが挙げられており、やはり即戦力としての活躍が求められることになりそうです。
まずは登録して非公開求人を探してみよう!おすすめ転職エージェントはこちら
この記事では、転職エージェントの非公開求人がなぜ非公開なのか、その理由や、非公開求人のメリット・デメリットについて解説しました。
非公開求人は決してブラックだから情報を隠しているのではありません。
他社に人事戦略を知られたくないようなハイクラス求人や、応募が殺到するような人気企業の求人だからこそ非公開であることが多いんです。
今までの経験を活かしてキャリアアップに挑戦したい人は、ぜひ非公開求人にチャレンジしてみてくださいね。
非公開求人を紹介してもらうためには、転職エージェントに登録し、面談を行う必要があります。
面談終了後、あなたにマッチした非公開求人を紹介してくれますよ。
そのため、どのような求人があるのか興味がある方は、まずは転職エージェントに登録しましょう。
キャリアの海編集部は、転職を考えるすべての人に向けて、おすすめの転職エージェントを紹介しています。
おすすめ①リクルートエージェント
こんな人におすすめ!
・業界トップの求人数から転職先を選びたい人
リクルートエージェントは、転職エージェントの最大手として知られています。
保有する求人数は約320,000件(2019年12月時点)で業界トップ。
たくさんの選択肢から、求人を選びたい人はまずこちらから登録するのがおすすめですよ。
おすすめ②マイナビエージェント
こんな人におすすめ!
・20代に最も信頼される転職エージェントにサポートを依頼したい人
マイナビエージェントは、登録者全体の約6割が25歳~35歳の若手社会人であり、20代が最も信頼する転職エージェントです。
求人数はリクルートエージェントほど多くはありません。
しかし、同世代から信頼される転職エージェントを使いたい人にとってはぜひ登録しておきたいですね。
おすすめ③dodaエージェントサービス
こんな人におすすめ!
・便利なツールで、賢く転職活動を進めたい人
・スピード転職を狙いたい人
dodaエージェントサービスは、「年収査定」「レジュメビルダー」など、いくつもの便利なツールを展開している転職エージェントです。
便利なツールを駆使して、賢く転職活動を進めたい人や、スピード転職を実現したい人にはおすすめの転職エージェントです。(編集部メンバーも1ヶ月で転職に成功しました!)
おすすめ④type転職エージェント
こんな人におすすめ!
・関東圏に集中して転職活動を進めたい人
・IT/エンジニアで転職を狙いたい人
type転職エージェントは、一都三県に特化した転職エージェントです。
関東圏に集中して転職活動を進めたい人はもちろん、IT/エンジニア系に強いので、そこを中心に転職活動を進める人にもおすすめですよ。
おすすめ⑤BIZREACH(ビズリーチ)
こんな人におすすめ!
・ハイクラススカウトを狙いたい人
・本気で年収アップを狙いたい人
BIZREACH(ビズリーチ)は、ハイクラス求人を中心に扱う転職サービスです。
100,000件以上ある求人のうち、1/3以上が年収1,000万円以上となっています。
他とは違い有料プランも存在しますが、本気で年収アップしたい人には利用する価値アリです!
おすすめ⑥ウズキャリ
こんな人におすすめ!
・第二新卒・既卒から長く働ける企業に転職したい人
・転職活動をしながら、パソコンスキルなどを培いたい人
ウズキャリは、第二新卒・フリーター・既卒に特化した転職エージェントです。
他にも第二新卒向けのエージェントは多く存在しますが、その中でもサポートの手厚さが目を引きます。
20時間にもわたる手厚いサポートから、半年以内の離職率は5.5%に抑えられています。
コンサルタントとしっかり並走しつつ、長く働ける企業への転職を目指したい人におすすめですよ。