転職エージェントに断られるときの対処法2つ【体験談アリ】
「転職エージェントに登録したのに、その後連絡がない……」
「“現時点で紹介できる求人がない”というメールが来たんだけど……」
こんな状況でお悩みではありませんか?
転職エージェントへ登録するのは、誰でもできます。しかし、登録したあとにこのような状況になっていると、実質的に「お断り」されているかもしれません。
だからといって、不安になることはありません。転職エージェントに事実上断られても、あなたの転職を成功させることはできます。
そのためには、他の転職支援サービスに乗り換えることが大切です。
この記事では、エージェントへの登録後に連絡がなかったり「求人を紹介できない」というメールが来たりする場合を「断られる」と表現していきます。
記事の前半では、転職エージェントに断られる原因を徹底解説。
後半では、「エージェントに断られてしまったけれど転職に成功した」という方の体験談も交えて、転職エージェントに断られたときの2つの対処法をご提案します。
この記事を読んで、転職活動を仕切り直していきましょう。
なおこの記事は、国家資格「キャリアコンサルタント」の資格を持ち、実務経験もある専門家に監修をしていただいています。
目次
転職エージェントに断られることがある理由
そもそも、なぜ転職エージェントは求職者を断ることがあるのでしょうか。
その理由を解説していきます。
転職エージェントは利益を追求しなければならない
転職エージェントの事業は成功報酬型で成り立っています。
転職者が受けている無料で仕事を紹介してもらえるサービスは、転職したい人を企業へ転職させることによって、企業から報酬をもらい成り立っているのです。
転職エージェントと求職者・求人企業の関係を図にすると、下のようになります。
求職者は転職エージェントを無料で使うことができますが、求人企業は転職エージェントを使って人材を採用するのにお金がかかります。
転職エージェントから紹介された人が採用されることで、求人企業はエージェントにお金を払います。
これは、逆に言えば、求職者が転職に成功しない限り、エージェントには一銭もお金が入ってこないということです。
つまり、エージェントが報酬を得ていくためには、採用されそうな求職者を優先的に対応していく必要があるのです。
転職エージェントにはこうした事情があるので、登録情報や履歴書・職務経歴書の内容から「うちのエージェントでこの人を転職させるのは難しそうだ」と判断されてしまうと、対応が後回しになってしまうのです。
これが、転職エージェントから実質的に断られる理由です。
豆知識:法律上は登録を拒否することはできない
転職エージェントは「職業安定法」という法律を守らなければいけないことになっています。
この法律には、求職者の求職申し込みを拒んではならない、という決まりがあります。
第五条の六 公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者は、求職の申込みは全て受理しなければならない。ただし、その申込みの内容が法令に違反するときは、これを受理しないことができる。
ただ、転職エージェントにも先に説明してきたような事情があります。
そこで、登録後に連絡をしなかったり「ご紹介できる求人がない」という建前を使ったりして、遠まわしにお断りしているのです。
転職エージェントが仕事を紹介できない理由
ちなみに、転職エージェントが「この人に仕事を紹介するのが難しそうだ」と判断するのは、以下のようなケースです。あなたに当てはまる項目はありませんか?
CHECK
- スキルや経歴が求められる基準に達していない
- 年齢が高い(40代以上)
- 現在離職している
- 正社員経験がない
- 一社の勤務期間が短い(半年以下)
- 短期間に転職を繰り返している
- 半年以内に転職する意思がない
- 転職エージェントの得意とする業界/職種と、あなたが希望する業界/職種が異なる
- 転職エージェントのサポートエリア外に住んでいる
上記のような場合には、転職エージェントに登録しても、連絡がない、もしくは求人を紹介してもらえないことが多いです。
転職エージェントに断られても転職のチャンスはまだある
ここまで、転職エージェントに断られることがある理由を解説してきました。
「私は転職エージェントに求人がないと断られたから、このまま今の仕事を続けていくしかないのか……。」
そんな悲痛な叫びが聞こえてきそうです。
でも、安心してください。転職エージェントに断られることがあっても、転職のチャンスはまだまだあります。
転職エージェントに断られながらも転職に成功した人たちの体験談から、あなたの取るべき対処法が見えてきますよ。
ここでは、2人の体験談をご紹介します。まずは、「20代事務」さんの体験談です。
未経験職種に転職を希望していました。他社の大手エージェントにもいくつか登録しましたが、未経験では紹介できる求人がないと、ことごとく断られ、面談すらしてもらえないエージェントがほとんどでした。しかし、アイデムさんは登録後すぐに面談をしてくれました。コンサルタントはとても話しやすい方で、どんな仕事がしたいのか丁寧にヒアリングをしてくれて、希望に合った求人をすぐに複数紹介してくれました。
未経験の職種に転職したかったこの方。登録した転職エージェントから紹介できる求人がないと断られることが多かったと言います。
これは、経験のない職種ということで「スキルが求められる基準に達していない」とエージェントに判断されてしまっていたということです。
しかし、いくつかの転職エージェントに登録するなかで、アイデムスマートエージェントに登録したところ、すぐに面談をしてくれたとのこと。希望にあう求人も紹介してくれたそうです。
つづいて、もう一人の体験談を見てみましょう。「Kirara」さんです。
大手を中心にとりあえず転職エージェントに登録して、登録を断られたり、登録面談時の求人以降は放置されたり、結構いろんな経験をしてきましたが、type転職エージェントが一番親身になってくれるキャリアコンサルタントで多くの求人を紹介してくれました。
「Kirara」さんは、経歴が自信を持てるものではなかったということで、大手の転職エージェントから断られる経験もあったとのこと。それでもあきらめずに登録したtype転職エージェントでは、親身になって対応してもらえたそうですよ。
断られるなら他の転職支援サービスに乗り換えよう
ここまで、転職エージェントに断られながらも転職に成功した2人の体験談をご紹介しました。
2人の体験談から見えてくるのは、「他の転職支援サービスに乗り換える」ことが転職成功のカギを握る、ということです。
そこで「キャリアの海」編集部は、転職エージェントの登録を断られてしまったあなたに2つの対処法をご提案します。
一つずつ見ていきましょう。
他の転職エージェントを使う
転職エージェントにはどの業界に強い、どの年齢層に強いなど、各社それぞれ強みがあります。
また大手エージェントは求人保有数が多く魅力的ですが、マッチングにAIが使われているため、AIのマッチング要素から外れてしまっている求職者にはなかなか仕事が紹介されないという事情もあります。
そのため、転職エージェントは複数登録することをお勧めします。
大手、中堅、小規模だけれど、特徴があるエージェント(応募したい求人がある、サービスが手厚いなど)など、規模別で登録エージェントを選択することをお勧めします。
自分に合った転職エージェントを見つけよう
転職エージェントを複数登録する前に、まずは自分に合った転職エージェントを見つけることが大切です。
キャリアの海編集部は、転職を考えるすべての人に向けて、おすすめの転職エージェントを紹介しています。
こちらもぜひ参考にしてくださいね。
転職サイトを使う
転職エージェントではなく転職サイトを使うのも一つの手です。
代表的なものに、リクナビNEXTやマイナビ転職があります。
転職サイトは、エージェントのように登録情報で断られることはありませんし、自分のペースで転職活動を進めていくことができます。
ただし、転職エージェントの利点である書類添削や面接練習は転職サイトではやってもらえませんので、注意が必要です。

監修者のワンポイントアドバイス
転職エージェントから応募する場合、社内の雰囲気や面接官の特徴など志望企業の詳細情報がもらえますが、転職サイトから直接応募する場合は、情報収集も課題になります。 情報収集には下記の2点もお勧めします。 ・志望企業の新卒採用ページがあれば、チェックする。 新卒採用のページは非常に具体的な会社の雰囲気や社員の1日のスケジュール等が記載されていることがあります。 ・口コミサイト(転職会議やカイシャの評判など)をチェックする。 実際の残業時間や社内の雰囲気、年収などがチェックできます。
公共サービスの利用を考えるのも一案

監修者のワンポイントアドバイス
転職エージェントを利用しない場合でも、ハローワークやジョブカフェ、都内であれば東京しごとセンターなどには、資格を持ったキャリアコンサルタントがおり、無料でキャリアカウンセリング(自己分析、書類添削、面接練習)等が受けられます。 こういった公共サービスを利用することもお勧めです。
断られたからといって転職をあきらめる必要はない
あなたの転職をサポートしてくれるのは1つのエージェントだけではありません。他の転職エージェントもありますし、転職サイトも活用できます。
あなたにぴったりの転職支援サービスを使って、転職を成功させてください。

監修者によるコメント
転職エージェントや、その担当者とは相性があります。仕事の紹介の有無にかかわらず、複数社に登録し、自分に合う仕事と担当者を探してみましょう。また、自分の仕事に求める条件を緩和し、紹介してもらえる幅を広げてみることも大切です。年収や通勤時間、可能な残業時間、業界・職種をしぼりすぎてはいませんか?自分の条件を見直してみてください。また、公共のサービスなども上手に利用することをお勧めします。キャリア相談の他、職歴書の書き方、自己分析など無料でセミナーを受けることができ、質の高いサービスが受けられます。