転職エージェント経由で落ちた企業には、直接応募しても無駄?
もし転職エージェント経由で一度落ちてしまった企業でも、直接応募する形で再度挑戦することは可能です。
一度落ちた企業に対して、直接応募しても問題ない理由について、企業や転職エージェントの裏話を交えて徹底解説します。
後半では一度落ちた企業に対し、再トライする際の注意点やおすすめ転職サービスについても解説します。
最後まで読んで、行きたい企業への転職活動を成功させましょう!
なおこの記事は、国家資格「キャリアコンサルタント」の資格を持ち、実務経験もある専門家に監修をしていただいています。
目次
転職エージェント経由で落ちた企業に直接応募してOKな理由
転職エージェント経由で落ちた企業に、直接応募することで再トライしても問題ありません。
その理由は、転職エージェントの社内選考で落とされている可能性があるからです。
転職エージェントは、企業にあなたの応募書類を提出する前に、面談時に担当コンサルタントが添削した履歴書や職務経歴書をもとに、社内選考を行います。
そのため、企業の採用担当者にあなたの応募書類が届かないまま、不採用になってしまうことがあるのです。
社内選考が行われることを事前に説明する場合もありますが、企業に応募したことにして、企業側の書類選考で落とされたと言われる場合もあります。
転職エージェントが社内選考を行う理由
そもそもなぜ、転職エージェントは社内選考を行うのでしょうか?
そこには、転職エージェントを利用している企業側の思惑があります。
実際に利用している企業の人事担当者にインタビューを行いました。

よろしくお願いいたします。
早速ですが、転職エージェントが企業に求職者の書類を提出する前に、社内選考を行っていると伺いました。
これはなぜですか?
採用担当者
「応募数が多くて、こちら側が対応しきれない」からです。
社内選考の段階でふるいにかけてもらうようにお願いしています。
企業によりますが弊社の場合、実際に応募者の8割が落とされていると、転職エージェントから聞いています。

8割もですか!
そこまで落とさなくても良いのでは?
企業側も、複数の転職サービスを併用していることが多いです。
そのため、1つの転職エージェントでふるいにかけてもらわないと、こちらも対応しきれないという側面があります。
転職エージェントが社内選考で落とした人の書類はこちらには届きません。

なるほど、つまり社内選考で落ちた8割で「誰が受けて、誰が落ちたか」については、企業側も全く知らないというわけですね。
そうですね。
だから社内選考で落ちて直接応募してきても、一度落ちたことが不採用理由になることはあまりありません。

その場合、転職エージェント経由で一度落ちた企業に、直接応募してもOKということですね。
ありがとうございました!
インタビューでも判明したように、企業が応募者を捌ききれないという理由から、社内選考を行います。
特に人気企業や大手企業だとその傾向が強いようです。
落とされる主な要因として、予め企業から転職エージェント側に伝えられている「求職者に求める経験・スキル」にそぐわないことが挙げられます。
この場合、「誰が受けて、誰が落ちたか」について企業側は全く知りませんので、その後に直接応募しても問題ありません。
そういった点で、一度落ちた場合でも再挑戦する価値はあると言えます。
選考が進んだ時点で落とされたら?
一方で社内選考を通過し、実際に企業による書類選考や面接で落とされた場合はどうでしょうか?
採用担当者はこのように述べています。
採用担当者
選考が進んだ時点で落ちた求職者が、直接応募などで再トライしてきても、基本的には落とされます。
面接などで落とされる要因として、「経験・スキル不足」「企業内との調和性が低い」などが挙げられますが、これらは短期間でどうこうなるものではありません。
したがって、短期間で転職エージェント経由→直接応募にシフトしても、同じ結果になることが多いです。
面接などの選考が進んだ時点で落とされた場合、再トライしても同じ結果になることが多いようです。
この場合は、「自分と志望企業がマッチしていない」と割り切って、別の企業を受けるのが得策かもしれません。
また、転職エージェント経由で不採用になった場合、コンサルタントから不採用理由を受け取ることができます。
もし不採用理由が「スキル不足」なら、それを克服した上で、長期的に再トライするのも手です。
一方、書類選考で落とされた場合は少し変わってきます。
本当に企業の書類選考で落とされたのか、社内選考で落とされたのかについては、求職者側からは判断できません。
しかし社内選考で落ちている確率が高いと考えれば、直接応募する価値はあると言えるでしょう。
一度落ちた企業に直接応募する際の注意点
一度落ちた企業に対して、再トライして転職を成功させることは容易ではありません。
しかし可能性はゼロではありませんので、実際に直接応募する際の注意点を参考にして、選考に挑みましょう。
1. 「書類選考」が最大の関門であることを知る
2. 転職エージェントの手厚いサービスを受けられない
これらについて解説します。
1. 「書類選考」が最大の関門であることを知る
転職エージェントの社内選考であれ企業の書類選考であれ、一度落ちているということはこのまま受けても同じ結果になるでしょう。
つまり、再トライする皆さんにとって最も大きな関門となるのが、「書類選考」になります。
社内選考で落ちることも、いわば「門前払い」と言えるので、面接以前にここに最も注力すべきでしょう。
求められる経験やスキルをすぐに増やしたり、履歴書や職務経歴書に書く内容を詐称することはできません。
しかし、書き方を変えるだけで書類通過率を上げることができます。
応募書類の準備はできていますか?
履歴書の基本的な準備方法や、転職するときに必要なもう一つの書類「職務経歴書」に関しては以下の記事をご覧ください。
- 履歴書の準備・書き方・渡し方を完全解説
手書きで書く?パソコンで印刷する?自動車免許の正式な書き方は? など、履歴書を書くときの疑問はこちらで解決。 - 職務経歴書の書き方(記入例あり)
アピールすべき強みを整理する方法と、人事担当に響く文章表現のコツを伝授しています。
2. 転職エージェントの手厚いサービスを受けられない
至極当然ではありますが、直接応募する際、転職エージェントのサービスは受けられません。
なぜなら直接応募とは、「企業のHPから応募」「転職サイト経由での応募」の2つであり、転職エージェントを利用しない方法だからです。
転職エージェントを使えば、
- 書類添削、面接対策などによる内定率アップ
- 自分にマッチした求人紹介
- 内部情報も教えてもらえるため、入社後のギャップが少ない
- 面接、面談などのスケジュール調整
- 転職市場から見るキャリアプランの提案など、プロの視点
これらのサービスが無料で受けられます。
これらが受けられなくなるというのは、はっきり言って大きなデメリットです。
デメリットがあることを踏まえて、覚悟をもって直接応募に臨みましょう。
直接応募するならdodaがおすすめ!
いざ企業に直接応募する際は、企業のHPからではなく、転職サイトから応募しましょう。
なぜなら、最新の求人情報を手に入れられるだけでなく、自分の希望と似通った求人リストも見られるので、新しい発見があるかもしれないからです。
その中でも、キャリアの海編集部は「doda」をおすすめします。
POINT
- 他の転職サイトと比較して、圧倒的な求人数を誇る
- 転職サイト・転職エージェント両方の恩恵を受けられる
dodaをおすすめする理由は、求人数が多いから。
メジャーな転職サイトはdoda以外にもいくつかありますが、求人タイプに大きな差はありません。なので、単純に求人数が多い会社を利用したほうが、希望企業に出会える可能性が高くなります。
他の大手転職サイトと比較しても、その求人数の多さは圧倒的だと言えます。
(各公式サイトの発表をもとに筆者作成)
また特徴として、「転職エージェントサービスも利用できる」ことが挙げられます。
他の転職サイトでは転職エージェントの手厚いサービスは受けられませんので、他ではなくdodaを使うべき大きな理由の1つであると言えるでしょう。
先程注意点として挙げた、「転職エージェントの手厚いサポートを受けられない」という問題点も克服できます。
転職エージェントとしてのサポートの質自体も高く、実際に口コミでこのような評価を受けています。

40代/男性
リクナビネクストやマイナビ転職に掲載されている求人は、20代、30代前半くらいの若手をターゲットにした募集が多いと感じるが、dodaは稀に掘り出し物の案件が多いと感じる。

30代/男性
サイト上で求人に応募した後、dodaの担当者からメールが届き、その企業の選考にあたって知っておいた方が良い情報や選考の方法、注意点などの連絡があったのも役立ちました。
(引用:dodaエージェントサービスの評判)
転職サイトの強みである「自分の希望した企業を、自分のペースで受けられる」ことと、転職エージェントの強みである「様々な手厚いサポート」の両方を兼ね備えたdodaを是非利用しましょう!
あなたが志望する企業への転職が成功することを祈っています。

監修者によるコメント
転職エージェントから得た「非公開求人」に対して直接応募することは、応募先の企業に対しても心象が悪くなります。
一般公開求人や、転職サイトのスカウト求人から応募しましょう。
また、一度選考で落ちた企業への再応募の目安は、「1年」という暗黙のルールがあります。